41-45
41■屋上の舞踏会■
この大都会に 私も あなたも ひとりきりだねサボテンダー
街には明るいライトが たくさんついているけれど あたたかいなんて思えない かえってなんだか虚しくなる それはひとりきりだから?
この大都会に 私も あなたも ひとりきりだねサボテンダー
だから今宵、屋上へ出て 風を相手にワルツを 缶ビール片手に空へ乾杯を
42■未完成の成長■
未完成な私たち 片方しか羽のないような そんな、私たち。
だけど君が何もつかめない からっぽの私の手を 必死につかんでくれたから 私は少しだけ完成に近づけた。
何かを得たなら 何かを捨てなければならないのが人間なら 私はあなたが得られるのなら 私の過去の全てを捨ててもいい そう思えるようになった自分を大切にしたい
43■孤独な街■
誰かが死んだと 誰かが言っていた。 この街では「自分」と「誰か」しかいない 固有名詞を持つのは 自分だけ 他人の呼び名は 「誰か」だけ この街では「自分」と「誰か」しかいない 固有名詞を持つのは自分だけ でもその唯一の名も この街の闇に溶けていって 「自分」も明日には「誰か」になる
この街に溶けて 風に 闇に この街自身に 「誰か」に なる
44■Shinsengumi■
信念と誇り それを胸に
刀と信義 それを手に
我らは進む 武士道を
たとえ道が見えずとも
武士道を口にした時から
道は己の前に現れて
我らの命をゆさぶるだろう
それでも我らは進むのだ
たとえ道が見えなくても
振り返ることなく、進むのだ
信念と誇り それを胸に
刀と信義 それを手に。
45■「前、向いてるよ」■
「前を向けよ」
そっけないあなたの言葉
あのころはまだ幼くて
言葉の裏の言葉を
見逃してしまってたよ
だから意地を張ってあえて見なかった
目の前にあるすべてのものを
今なら言えるよ
君に言える
言葉の裏の言葉を込めて
「前、向いてるよ」
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